2013年6月30日

「脳と仮想」第35回赤レンガ読書会開催レポート「赤レンガ読書会 in 谷中満天ドーナツ」

6月29日(土) 第35回赤レンガ読書会

第5回「赤レンガ読書会 in 谷中満天ドーナツ」が谷中満天ドーナツ2階カフェにて開催されました。

谷中銀座商店街、谷中満天ドーナツ









課題本は、「脳と仮想」 茂木健一郎(著)

 目次
序章 サンタクロースは存在するか
第1章 小林秀雄と心脳問題
第2章 仮想の切実さ
第3章 生きること、仮想すること
第4章 安全基地としての現実
第5章 新たな仮想の世界を探求すること
第6章 他者という仮想
第7章 思い出せない記憶
第8章 仮想の系譜
第9章 魂の問題


ねえ、サンタクロースっていると思う? 私はこう思うんだ。
 ある年の暮れに、空港のレストランでふと耳にした、5歳くらいの女の子の言葉が、本書『脳と仮想』を書くきかっけになりました。

 子供の時には、誰でも、この世界に実際に存在するもの(現実)と、心の中に思い描かれるもの(仮想)の間の不思議なトワイライトゾーンを知っています。その薄暮の世界を抜け出して、現実の世界に適応することを私たちは「成長」と呼びます。

 しかし、大人になっても、仮想の切実さは残ります。

 北極にトナカイたちのいる基地などないと判っていても、それでも心の中に切実に浮かんでくるあるものの姿。
 
 心の中に感じられるそのような何かを、現代の脳科学は「クオリア」と呼びます。
 サンタクロースの切実さは、クオリアの切実さでもあるのです。

 人間の経験のうち、計算できないものを、現代の脳科学では、「クオリア」(感覚質)と呼ぶ。
 およそ意識の中で「あるもの」と他のものと区別されて把握されるものは、全てクオリアである。

 物質である脳に、意識が宿る。この不可思議な事実の中に、人間の喜びと哀しみの、全ての源泉があるのである。

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このような内容のため、理解するのも難しい本でした。
参加された皆様が、それぞれ感じたことを話題に、かなり飛躍した読書会となりました。
それはそれで、とても楽しい時間です。
皆様、ありがとうございます。

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